子供が4歳になったころ、ママ友に「子供がクレヨンしんちゃんを見たいと言ってるんだけど、見せるべきかな?」と相談されました。
相談された私は、中学を卒業するまで、毎週欠かさずしんちゃんを見て、マンガも集めるほどのしんちゃん好きでした。
対してそのママさんは、しんちゃんを禁止されて育っているので、今まで1度もクレヨンしんちゃんを見たことがありません。
そんな彼女に私は、次のように伝えました。
私はしんちゃんが大好きだけども、万人受けしないことを理解しています。
ただ、「下品なことを真似されたら困るから」という理由で見せないのは、少しもったいないかな、と思っています。
なぜ私がクレヨンしんちゃんを見せるべきだと考えるのか、しんちゃんから学んで欲しいことなどもお伝えしているので、良かったら最後までお付き合いください。
クレヨンしんちゃんは子供に見せるべき
クレヨンしんちゃんを子供に見せるべきか、見せないべきかは、各家庭の方針によって違います。
しんちゃんを見せたくない多くの方の意見は、「しんちゃんが下品で、真似されたら困るから」ではないでしょうか。
我が家の場合、私はしんちゃんを見て育っていますし、夫はしんちゃんよりも下品な『おぼっちゃまくん』を見て育っています。
夫婦共々、いわゆる『下品なアニメ』を見て大人になりましたが、公共の場でおしりを出すようなこともありませんし、敬語も使えます。
夫婦共に「見せても、見せなくても、そこまで大きな影響はない」と思っているので、子供が4歳になった頃にしんちゃんを見せてみました。
中学卒業以降、しんちゃんを見ていなかったのですが、久しぶりに見たら、お下品さがマイルドになっていてとても驚きました。
私が見ていた頃より表現がマイルドに
私が見ていた頃は、
- 1話に1度はしんちゃんが「ケツだけ星人、ブリブリ~」とおしりを出していた
- 股間にゾウさんを書いて「ぞーさん、ぞーさん」と歌っていた
- 「ケツがおマン!ぷっぷす~」とズボンを被って、顔でおしりを表現していました
ですが、それがなくなっていたんです。
他にも、しんちゃんの母親のみさえや、父親のひろしのことを、名前で呼び捨てにして怒られる描写もあったのですが、それも最近は見かけません。
あと、みさえがしんちゃんを叱るときに、昔はよくげんこつを落としたり、しんちゃんの頬をつねったり、グリグリ攻撃をしたり、お尻が真っ赤になるまで叩いたりしていました。
これも最近は、描写が少なくなって、手を出さないで叱ることが増えてきたと感じました。
とは言え、真似されたら困る
表現がマイルドになったとは言え、ケツだけ星人は、まだします。
おしりではなく、ズボンのままなんですけどね。
あと、みさえのことを「妖怪ケチケチおばば」や「妖怪ひるねおばば」と言って、怒らせることもしばしば。
他にも、お友達に『ネネちゃん』という女の子がいるのですが、この子のマネをされても困ります。
イラッとすると、ウサギのぬいぐるみを出して、殴るんですから。
実際に、私の子供も、しんちゃんのマネをしたことがあります。
「ブリブリ~」って言って、ズボンをぬいで、おしりをフリフリしていました。
しんちゃんが自分のお母さんのことを「みさえ」と名前で呼んでいたので、私のことを1週間くらい呼び捨てしていたこともあります。
夫が私を名前で呼んでいるので、その真似をしていただけかもしれませんが。
それでも、私が選んだのは、子供からしんちゃんを取り上げるのではなく、その都度注意していく姿勢です。
見せないじゃなくて、注意の仕方が大切
なんでそこまでされて、見せるんだ?と疑問に思われるかもしれません。
見せなければ、マネされることもないし、叱る回数も、労力も減るじゃないかと。
確かにそうなのですが、見せなければ、本当に全てが丸く治まるのでしょうか。
「見ちゃだめ」と言われると見たくなる
私にも経験があるのですが、「○○しちゃだめ」と言われると、したくなっちゃうんですよね。
小学1年生の頃、家が厳しくて、色々と見られるアニメを規制されている友達がいました。
クレヨンしんちゃんも、その中にもちろん入っていたのですが、親に内緒で見ていました。
それこそ、私の家に遊びに来た時、録画したビデオを一緒に見て、ゲラゲラ笑ったりもしました。
その子が言っていたことで、今でも覚えていることがあります。
「お母さんが、しんちゃんを下品だから見ちゃダメっていうけど、私のこと何だと思ってるんだろう。あんなこと私がマネするって本気で思ってるなら悲しいな。」
後から聞いた話ですが、その子のお母さんは、下品なことをマネされては困る、と思って見せていなかったそうです。
ちなみに、その子が隠れてしんちゃんを見ていたことは、今でも知られていないです。
「下品だから見せない」はもったいない
しんちゃんを見せていないママ友に、何で見せていないのか理由を聞いてみると、
- お尻とか出すから、子供がマネしたら困る
- しんちゃんの言葉遣いをマネされたくない
- 面白がってマネされるとイヤ
- ブリブリとか、ぞーさんとか、下品だから見せたくない
でした。
確かにしんちゃんは下品です。
言動も5歳児だとは思えません。
でも、親が監視していられるうちに、しんちゃんを反面教師にして、したらいけないこと、家族や友達が不快に思うことなどを教えてあげられますよね。
生理的に受け付けなかったり、子供の性格上、見せたら大変なことになるのが目に見えている場合は別ですが、「子供が真似するかもしれない」で見せないのは少しもったいないです。
それに、しんちゃんの真似をして育って欲しいところもあるんですよ。
しんちゃんから学んで欲しいこと5選
私が思う、しんちゃんから学んでほしいことが5つあります。
どのエピソードでそう思ったのか、また関連している映画も紹介していますので、良かったらチェックしてみてください。
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おバカだけど心がスーパーエリート
しんちゃんを見習って欲しいところ1つ目は、人を許す力です。
中でもしんちゃんすごいな、と思ったエピソードが、『オラの心はエリートだゾ』。
しんちゃんのお友達の、エリート社会人を目指して、進学塾に通う、風間くんとのお話です。
塾の友達と帰っていた風間くんのところに、お手製のうんちのコスチュームを着たしんちゃんがやってきて、「サッカーしよう」と誘います。
しんちゃんと友達だと思われたくない風間くんは、「ただのクラスメイトで、友達じゃない」と冷たくあしらい、家に帰ってしまいます。
翌日、塾のテスト中にお腹が痛くなり、風間くんに災難が降りかかるのですが、それを救ったのが、しんちゃんとしんちゃんのママでした。
風間くんは、しんちゃんに、「昨日はごめん。明日サッカーしよう」と謝るのですが、その時のしんちゃんの返しがイケメン過ぎて、びっくりしました。
私がしんちゃんだったら、心が折れて、しばらく風間くんとは遊ばないと思いますが、しんちゃんのように、広い心でお友達と接することができたら、大切な人とギスギスしなくてステキだなと感じました。
ちなみに、2021年7月に公開した映画、『謎メキ!花の天カス学園』で読まれる、風間くんの手紙の元となった話と言われています。
映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園 [DVD]
友達を大切にしているところ
しんちゃんには、風間くん以外にも、仲のいい友達があと3人います。
ネネちゃん、ボーちゃん、マサオくんというのですが、しんちゃんと風間くんを含めた5人で『かすかべ防衛隊』という、春日部を守る活動をしています。
さて、その中の1人、マサオくんが、内気で弱虫なのですが、彼とのお話で、しんちゃんの優しいところがにじみ出ているエピソードがあるんです。
『友情のリレーだゾ』で、マサオくんが、なぜかリレーのアンカーになり、途中で転んでしまいます。
トップを走っていたしんちゃんは、ゴールから引き返して、マサオくんの元に向かって、一緒にゴールします。
ちなみに、このまさおくん、臆病で、弱虫で、泣き虫なのですが、『覚醒』することがあるんです。
先ほど紹介した『謎メキ!花の天カス学園』でも覚醒しますが、『嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』での変わりぶりも最高でした。
いじめが起こらない
マサオくんは、よく言えば「いじられキャラ」、悪く言えば「いじめの対象」にされやすいです。
同じ幼稚園で、隣のクラスにいる『チーター』と、取り巻きに良くちょっかいを出されて、泣いていることも多々あります。
ただ、しんちゃんがそこに入って、チーターたちは「何だこいつ!」または「コイツ強い…」と自然に離れて行きます。
しんちゃんみたいな子がクラスに1人いると、先生は大変ですが、友達は心強いですね。
動物にも優しいところ
しんちゃんは、動物にも優しいです。
今まで、1番印象に残っているエピソードは、『かわいそうなスズメだゾ』というお話。
ケガをしたスズメを、拾って、献身的にお世話をするお話です。
スズメに名前を付けるのですが、その名前もクスッと笑えます。
また、しんちゃんはシロという、真っ白でフワフワな犬を飼っているのですが、しんちゃんに似ずに、とてもお利口です。
お利口がゆえに、しんちゃんに良いように使われてしまうんですけどね。
もちろん、シロはしんちゃんにとって、かけがえのない存在です。
『歌うケツだけ爆弾』と言う映画では、しんちゃんがどれだけシロを大切にしているかが分かります。
映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌う ケツだけ爆弾!
切り替えが早いところ
怒られたり、注意されたり、失敗したりすると、私の場合、短くても1週間はクヨクヨしているので、あの切り替えの速さが羨ましいです。
しんちゃんがあんな感じなので、とにかく良く怒られています。
でも、怒られても引きずらないで、ケロっとしてるんですよね。
気の利いたことができる
『思い出のパース旅行だぞ』と言うエピソードで、その才能を発揮しています。
商店街の福引きで、オーストラリア旅行を当てたしんちゃんの家族と、単身赴任中のお父さんを尋ねた風間くん一家が、パースで会うのですが、風間くんは、お父さんと約束していたサッカーがなかなか出来ずに、寂しい思いをしています。
そこで、しんちゃんは2人でサッカーができるように、さり気なくお父さんを誘導するんです。
このさり気なさ、本当に凄い。
このお話が収録されているDVDをAmazonで見つけたので、こちらに貼っておきますね。
まとめ
私は、クレヨンしんちゃんは子供に見せるべきアニメだと思って、自分の子供と一緒に観ています。
各家庭で、子育ての方針が違うので、全ての人に当てはまるとは思いませんが、1度も見たことがないのに、頭ごなしに否定するのは、もったいないと思います。
ちなみに、冒頭で見せるべきか相談してきたママ友は、「しんちゃんのマネをしたら、もう見せないよ」という約束をして、見せているそうです。
「しんちゃんって、こんなに面白かったんだね」と彼女自身も楽しんでいるようでした。
しんちゃんのおすすめ映画について書いた記事や、レビュー記事もありますので、参考にしてみてくださいね。
しんちゃん映画まとめ(記事準備中)
アマゾンプライムの方は、しんちゃんの映画や、エピソードをたくさん見られるので、ぜひご活用ください!
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